「蛇化現象」って、どういう意味?なぜ支持されるの?
そんな人におすすめの記事です。
「蛇化現象」の読み方と意味
「蛇化現象」は、「へびかげんしょう」と読みます。
「どんなにダサい格好や行動でも、パートナーだったら素敵に見える」という意味です。
「蛇化現象」の起源
「蛇化現象」は、「こちゃもちゃ」という12万のフォロワーを持つTikTokクリエイターが作った造語です。
「こちゃもちゃ」は、🚹「こちゃ」と🚺「もちゃ」の2人のカップル。それぞれの目線で動画を作っています。
「蛇化現象」に初めて触れたのは2023年4月5日のTikTokの投稿です。
@kochamocha.o3o 蛙化現象ではなくて蛇化現象ってものを作ってみた🐸🐍#俺の彼女は #こちゃもちゃ #蛇化現象の人と繋がりたい #彼女が可愛すぎる #蛙化 #蛙化現象 #蛇女 #蛇化現象 ♬ Subtitle – Official髭男dism
失敗やダサいことをする自分を「可愛いね」と言ってくれる彼女を「蛇化現象」だと語ったもので、このTikTokがZ世代に広く受け入れられました。
「蛇化現象」と名付けたわけ
Z総研2023年上半期トレンドランキングの「流行った言葉」1位に選ばれたのが「蛙化現象(かえるかげんしょう)」です。
「蛙化現象」とは、「ずっと好きだった相手が自分を好きだと知った途端、相手に嫌悪感を抱くようになる」という理不尽な心理現象です。
「蛇化現象」は、この「蛙化現象」の対語として作られました。
「こちゃもちゃ」によると、
- 相手の悪いところも蛇のように丸呑みするぐらい好き
- 蛇が蛙を餌にするように、蛙化現象の悪いイメージを食べてしまいたい
そんな思いから「蛇化現象」と名付けたのだそうです。
「蛇化現象」がZ世代に支持される理由
「蛙化現象」は、最近では本来の意味とは異なる「単に、その人を嫌いになる」ことにまで使われる傾向があります。
最近やたらとすぐ蛙化現象蛙化現象言い過ぎやねん、蛙化現象って言うのは自分が好きだった相手に好意を向けられたらキモイと思う理不尽な現象であって、理由があって相手をキモイと思うことは蛙化現象ちゃうねん、「ただのキモイ現象」=「ただキモ現象」今度からこれ、使ってwwwwwwwwwwwwwwwwww
— シイナナルミ@8/14新宿ReNYコラボフェスティバル (@NARUMIN_com) June 27, 2023
そんな「蛙化現象」を身近に感じるZ世代が、本来は求めている理想の姿が「蛇化現象」にあることが、支持された理由だと思われます。
今はマッチングアプリの使用率が5割を超えると言われています。
相手をあまり知らない内から付き合い始めることも少なくありません。
そのため、やがて悪い面が見えてきて「蛙化現象」が起こりやすい。
友人関係も同じです。昔は喧嘩しながら友情を深めていきました。
しかし、今は自分の嫌なところを相手に見せないように振る舞わないと「蛙化現象」で嫌われてしまう。
そんなZ世代にとって、「蛙化現象」の逆バージョンである「蛇化現象」のポジティブなメッセージが支持されたのではないでしょうか。
まとめ
「蛇化現象」は、昔からあった現象であり「恋は盲目」などと例えられてきました。
恋の状態では交感神経が優位になるから、瞳孔が大きくなって光が多く取り込まれる。
だから、相手の粗が見えなくなるのだそうです。
それをZ世代が、新しい魅力的な言葉で言い換えたのです。
「蛙化現象」に引っ張られ、6月5日に発表されたZ総研2023年上半期トレンドランキングの「ネクストトレンド予想」に「蛇化現象」が入りました。
「蛙化現象」と「蛇化現象」の両方が、2023年度の流行語大賞になればいいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。